先週の土曜(ベイブレードバーストの発売日)に国立新美術館へ行ってきました。
ここで現在行われている展示は「ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム」。
1989年~現代までのアニメやゲームや漫画が展示されている、丁度平成元年生まれの人ピンポイントな展示。
この年代は超発展した時期ではあったけど、初代でもなければ、ギリギリレトロ枠にも含まれない微妙な世代。
なのでこの時代が取り上げられるのはかなりレア。
そんな世代的にクリティカルな展示の感想をちょこっと。
料金
大人1000円。
メインの感想
大まかに言うと
特定の物に興味があっていくなら少々もの足りないかな?
って感じ。
ぶちゃけ情報量はwikipedia程度。多くてもファンブック(設定集)に載ってる程度。
(異様にアニメ、漫画、ゲーム関係のwikipediaが充実しているとも言う。嘘も混じってるけど)
とはいえ、動画(実機)で見ないとわかりづらいもの(板野サーカスとか)を合法的に現物とともに見れるのは大きなメリット。
マニアックに分類されるジャンルなので、ゲームと漫画とアニメを一緒にまとめてる時点で正直『分類的にまとめられるのもわかるけど違うものだよなぁ…』と言う違和感がある。
1900年代以降の物を展示する機会はなかなか無いから展示してくれるだけでもありがたいのかもしれないけど…
ただ、はっきり書くと、ファンならニヤリとさせられる的なものが無かった。
にわかっぽさすら感じる。(少なくても自分がわかる分野では)
逆に興味がないものに興味が持てるかというとそうでも無い。
ただ単に「あったあった」と懐かしむ程度が一番楽しめるかもしれない。
たまたま気になっていた情報があったらラッキー。
雰囲気
美術館というと静かで高尚な場所なイメージを持ってる人も多いと思う。
でも、この展示では見学者が普通に会話している。懐かしいものを見たときの感情などを共有するために、一緒に行った人と話したくなっても大丈夫。
全体的に店頭デモの凄い版みたいな感じ。
個別の展示
印象に残った物を適当に。
入ってすぐの所
角度を工夫して、説明文だけ目に入るようにすれば作品当てクイズとして楽しめる。
マリオ
パッケージが年号順位に大集合。
マリオギャラクシーの発売がだいぶ昔で驚くのは誰もが通る道。
外伝系は結構抜けてるので少々寂しい。
マリオメーカーの試遊は違うブースにあった。
東方紅魔郷
ゲームプレイに夢中になってる学生グループの人だかりが出来ていた。
明らかに終わらせるのは無理なのでちょっと触れればいいゲーム(FF・シーマン・ひぐらしなど)、1プレイが短いゲーム(格ゲー、各種体験版など)、台数が多い(マリオメーカー)などと異なり、プレイ時間数十分~1時間という「ほどほどの時間」なので捌ける気配もなし。(後で見たときも同じメンバー。面は進んでた。)
正直、上手さをアピールしたくなるジャンルなのもあってプレイアブルな展示に向かないような・・・
いっそ、東方妖々夢第1回博麗神社例大祭スコアアタックイベントバージョンでも展示してくれればレアもの感も味わえたのに・・・
ぐんまのやぼう
東方紅魔郷の隣。
人だかりがあるわけでもなく実際にプレイできるわけでもないけど妙な存在感を放ってる。
ポケモン
それぞれの世代ごとにパッケージ・本体・通信装置を並べて展示。
通信ケーブル+初代GBの懐かしさは見ていて面白かった。
ただ、いくつか違和感。
・BW世代の本体
3DSと一緒に並んでいた。
BW2は3DS世代ではない。(プレイ出来るしARサーチャーが連動できるけど、「DS用ソフト」)
まだ3DSが普及する前なのでほとんどの人はDSでプレイしたゲームだと思う。
違和感はあるけど多少気になる程度。
・ワイヤレスアダプタとルビーサファイア
個人的に一番文句を言いたかったところ。
確かにワイヤレスアダプタで無線通信でポケモン交換が出来るようになったのはこの世代(GBA)から。
ただし、FRLGから。ルビーサファイアはワイヤレスアダプタに対応していない。すなわち、展示の組み合わせはありえない。
GBAの4人接続通信ケーブルも画期的なんだから、そっちを展示すればよかったのに・・・
こういう嘘があると他の展示にも嘘があるんだろうなぁ・・・と思えてしまって他の知らないジャンルの展示も素直に楽しめない。
余談だけどワイヤレスアダプタは振動で接触が切れることがある。接触不良に怯えず無線交換を楽しめるようになったのはダイパから。
あずまんが・ハルヒ・らきすた(・あの花)
けいおんの展示が少し前にあるのもあって「ハブられてるんじゃないか」と不安になるあたりで大画面で登場。
カラオケやFlash倉庫などでこの世代には割と定番感があるので、謎の安心感。
漫画系
原画が額縁に入って壁に飾られている。
今回の展示で一番美術館っぽい所。
少女漫画多め。
板野サーカス
個人的な理由だけどたまたま前日に板野サーカスの文字による説明を読んでいたので丁度現物が見たいと思っていたところだった。なのでとてもありがたく、良かった。
巨大ノギス「はかるくん」
個人的に一番テンション上がったかもしれないのがこれ。
実車の寸法を3Dモデル化する際の計測のために作られた巨大なデジタルノギス。
目的に特化した材料・シンプル機構・加工も剥き出しなのにまとまっていてデザインとしても良い。
最近は3Dスキャナーがあるのでこれはもう使わないというのに時間の流れを感じる。
物販
展示ではないけれど。
「アニメ・ゲーム・漫画ファン的にレアものや限定品」とかはなく、普通に量販店と大して変わらない(時にポケモン)。
良かったところ
・懐かしさを味わえる。
・著作権的に合法的に動画が見れる(肝心なシーンのみ)。
残念だったところ
・マニアにとって新発見は無い。
・人によっては現物が今も家にあるせいで、そんなに懐かしくない。
・自分が詳しいジャンルだと違和感。何故こういう風にしたのかという展示についての解説も聞きたい。
さいごに
以上国立新美術館、ニッポンのマンガ・アニメ・ゲームでした。
マニアックな内容だけにマニアックなものを期待していくと少々肩すかしだけど、同世代の人と行って懐かしがる目的・共通の話題作りにはお勧めかもしれません。
懐かしがらせる目的ならいっそ同年代の代表的な玩具(ミニ四駆・スーパービーダマン・爆転ベイブレード・ポケモンカード・遊戯王カード)とかも軽く展示しちゃえばいいような気がしてならない。
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