喘息用の吸入薬「レルベア」。
喘息とまでは行かないけれど、季節の変わり目等に呼吸が苦しくなる(呼吸が細くなってぜーぜーした感じになる)症状を改善できる薬。
購入には処方箋が必要なので、ちょっと購入が面倒ではあるけれど、自分の体質には合うのか、いざって時にあると安心できるアイテム。
直接薬の効果というわけではないけれど、呼吸が妨げられて眠りが浅くなることが回避できるので、しっかり睡眠がとれるメリットも。
とはいえ、医学的な事は専門外だし素人が語るべき事でも無い。
この薬の面白いところは
・フタを開けると1回分の薬がセットされ、それを吸入する。
・それと同時にケースに表示されているカウントが減る。
毎回薬がセットされる構造なので、梱包から出した後も保存性は高め。
どういう作りになっているのか気になるけど、外からは内部構造は見えない。
なので、このブログ的に語るべきとことはただ一つ。
この容器がどういう構造なのか?
ついでに、工作に転用できるのか?
というわけで使い終わった容器を分解してみました。
分解
マウスピース部分を外す
ここは掴んで力任せで外せる。
逆に一度外したら戻すのは困難。
なので使い終わるまで外さないこと。
ケースを開ける
ケースはしっかり接着されていて簡単には分解できない。
切り開くとこんなかんじ。
早速、蓋の開閉に連動してカウントが進む部分がお出迎え。
カウンターはフタ自体と直接つながっているわけではなく、
内部の歯車と繋がっている構造(後述)。
吸入部分
底にある穴から薬品が吸入できる構造。
逆に言うと、外から内部構造が見えなかった理由。
横の長丸部分も吸入口っぽい形をしているけど、ただのケース取り付け用の凸。
内部の機構
ケースの上部分に薄いアルミフィルム状のロールが、
逆に下側には薬のカプセルが入りそうな凹み(個室)が付いたロールがある。
これでレルベアの構造は特定。
真中部分の丸い空間に、使用前の薬品がストックされたロールがセットされており、ケース開封と同時に1回分ロールが進む。
するとフィルム状のフタが開封され、1回分の薬剤がセットされる。
要するに薬剤は1回毎に個別包装されていて、使用時に開封される構造。
梱包から開封しても、中の薬品は空気に触れないのが長期保存がしやすい理由。
また、フィルムを巻き取る軸は、巻き取る力を均一にするためか、巻バネが内部に入った特殊な構造になっている。
内部の機構(裏側)
次に裏側、フタ部分と歯車はどう連動するのかが見たい。
こちらも歯車部分とケースが完全に溶着されていて外せそうにない。
フタを開けると真ん中のギアが回され全体に動力が伝わり、1回分の薬品がセットされる。
真ん中のギアにはクラッチがあるので、フタを戻すときは機構は動かずフタのみが閉まる。
カウンター部分
構造的を簡潔に書くと、1の位の歯車の1箇所に10の位を回すための歯があり、繰り下げを行うしくみ。
完全に回し切る0になった後に更に無理やり回すと0の上にも赤い部分が被さり、1の位も10の位も赤で表示される。
こうなると、クラッチを取っ払って逆回転させても赤表示から変わることはない。
(赤表示になると噛み合う歯車の歯がなくなる構造)
カウンターを回す動力は、ちょうど空いたロールを固定する爪が歯車にハマる構造になっていて、そこから引っ張ってくる。
工作に使えそうな部品
取れる部品は主に2つ。
軸部分に巻バネ内臓の歯車
他の入手手段が無さそうなレアパーツというとこれ。
左回り、右回りがそれぞれ一つずつ使われている。
仮にもバネ部品なので、何らかの動力に使えそうな気はする。
ピッチの合う歯車
上記「巻バネ付内蔵の歯車」を使うなら、合わせて使えるのは便利。
ただし、全体的に個性的な形状すぎて、汎用性は低そう。
そのた
カウンター部分は、逆周りで簡単にカウントが戻せるというものでもない上に専用部品過ぎて、実用性をもたせて何かに組み込むのは困難。
まとめ
・吸入薬レルベアはからくり的にも面白い。
・解体にはプラスチックを切断できる工具が必要。
・歯車の部品どりにはなる。
・体調が悪いなら無理せず病院に行くの大事。
というわけで「レルベア分解記」でした。
内部構造が気になって仕方がない人の参考になったなら幸い。
コメント
中の構造が気になっていました。
これでスッキリしました
ありがとう!!
わかりやすかったです。ありがとうございました。