遠隔フリックス「スペース・レスワイヤー」

フリックスの機体を考えたことがあるなら誰もが1度は考えたことがありそうな

「分離機を遠隔操作できれば簡単にマインヒット出来る」

本気で実現してみました。

KP-16 スペース・レスワイヤー!!

メカメカしい方が分離器サイド
青いほうが本体サイド

どちらもフリスクケース(旧ケース)ベースで作っておりシャーシ交換に対応

なので、分離機側単体でもフリックスレギュレーションを満たしている
実用性はともかくとして分離機側をシュートしての対戦も可能

コンセプト&戦術

フリックスの攻撃方法の一つ「マインヒット」
これは1シュートで相手とマイン両方に触れることで成り立つ
さらに、フリックスにおいて分離機はシュート前に自由に再配置可能(流石に相手やマインとの接触はNG)

シャーシ側は通常のシュートになるとは言え、これらをうまく活用するとほとんどの状況から1ダメージを狙うことが出来る

具体的な動作を書くと「本体側シュート時にスイッチを押すことで、無線で分離機側のバネギミックが自動的に作動する

これを利用して普通の機体ではマインヒットが狙えないこんな状況。

マインと相手が反対方向。(白い方が自分)

こんな状況からでも、この機体なら分離機をマインに近づけて・・

シュート時に遠隔操作ギミックが発動!!

シュートした側が相手に触れ分離機側がマインに触れる
これでマインヒットの条件が成立!!

シュート時に分離機側が作動して遠隔マインヒットを狙うという戦術的には、ユージンさんがかつて作成した「みそクロスブラスター」に近い。

バネ機ではあるけれどバネの力は相手を動かせるほど強くない
マインを接触するために伸びる程度。
マインくらい軽ければ多少飛ばせるので、接触状態を維持しないので相手からマインによる反撃はされにくい
上手くマインを場外させてマイン再セットに持ち込めれば儲けもの。

「自分のマインを飛ばして、良い位置に再セットを繰り返す」という運用がメインになる。
逆に「相手のマインを飛ばして次の相手のターンに狙えるマインを減らす。」というのも一つの手。

※マイン再セット:場外に出たマインはマインの持ち主がシュート後に好きな位置に配置できる

うまくハマれば強い。

構造

本体側

ルール上本体として扱われる方。
シュートできるのはこっちのみ。

・シャーシ「送信モジュール(電池式)」

仕組みは市販品の微弱無線送信モジュール

この中身をフリスクケース内に移植

スイッチをシュートポイント部分に延長しているけど、構造的にはほぼそのまま搭載。電池固定用の壁を作ったくらい。

スイッチを押すと送信機が機能する。

電源は電池式
単5電池よりも一回り小さいくせに12Vが取れる「27A」という電池を使用。

こだわりポイントは送信機からアンテナを外したこと
理由は主に「軽くするため」
重量レギュレーションがあるフリックスでは、ギミック機の場合軽量化が何よりの課題

当然アンテナを外したので、出力と通信距離は大幅に下がっている。
とはいえ、フリックスのスケールにおいて通信距離は1mもあれば十分
(30cmもあれば十分遠距離攻撃扱いされる。)

・ボディ「スペース・レスワイヤーT」

それとなくロケットっぽく

ボディはシュート補助用の翼パーツ、周りを囲むように耐衝撃用防振ジェルを装着
大きな稼働ギミックは無し。(重量的意味で厳しかった)

軽量化にこだわった甲斐もあって重量は電池込みで27gほど。

流石に普通に弾いただけではスイッチがしっかり押されないので、翼部分を反対の手の指で保持したうえで弾く、特殊なシュートが要求される。

両手が機体に触れるシュートだけど、
ほぼ同時に離れるのでルール上問題はない。

あくまでもシャーシが送信機。
重量無視すれば他ボディに送信機機能をもたせることだって出来る。

受信ギミック側


ある意味本体にして本題

・ボディ「スペース・レスワイヤーR」

送信側と異なりこっちは機構も回路も作成した。

回路を覆う透明なパーツは、物理的接触のダメージが基盤にモロに行かないようにするカバー
そして、相手の金属パーツと接触してもショートしないようにするための保護目的

原理的にはシンプルで、

あらかじめバネギミックを縮め、
ソレノイド(磁力で動くアクチュエータ)でロックしておく。




受信機が信号を受け取る

受信機のリレー(通電で別の回路の電源ON/OFFを切り替える一種のスイッチ)がONになる。

ソレノイドに電気が流れ、ソレノイドが引っ込む。

ソレノイドによって押さえられていたロックが外れ、
バネギミックが動作する

と理論的には簡単。

ただし、重量と電流気にしなくてもいいなら楽だけど実際は、重量がシビアで重い電池が使えない
その中で動かさないといけないので、機構の微調整と回路の工夫の塊だったりする。

・機構:バネの滑りの改善
バネ軸の穴を軸よりもかなり大きめにして摩擦を軽減。
とは言え穴が大きい分、ロックナットそのままだと抜けてしまう。
なので、ナット付近にPOM製プラスペーサーを付けて調整した。

・機構:軸の可動域補正
軸保持の穴を大きくした分、バネを縮めたときに軸が下がって地面と擦れてしまうことがあった。
その改善のため下部に0.5mmプラ板で底を作成した。これで大幅改善。

・機構:ロックの微調整
ロックの摩擦が強すぎず、かつしっかりと固定できる噛み合わせになるよう、この部分は念入りに微調整した。

・機構:可能な限り軽量化
ここの重量が大半を占める。なので重点的に軽量化。
もともとあったソレノイドの周りの金属カバーは可能な限り切断
微々たるものだけどカバー部分もにも穴を開けて肉抜き。

・回路:ソレノイドの動作
ソレノイドは動作に必要な電圧がやや高め。
電池(3~3.7V)では足りないので昇圧モジュールを使って対処した。

・回路:電源の軽量化
ソレノイド用の電源と、受信機+リレー稼働用の電源別系統にしないと電流的に厳しい。(少なくとも電池が2個必要)
当然、電源増えても少しでも軽くしたい。

今回はその課題に対してリチウムポリマー電池+昇圧モジュールを2組使うというゴリ押しで達成している。
また、配線も可能な限り細く短くした。

・シャーシ「防振ジェル」

防振ジェル搭載のシャーシ。
防振ジェルは意外と重いので最低限のみ。
強い摩擦(粘着力)でフィールドに貼り付くことが可能。
分離機ゆえの軽さを補う。

これらの努力の結果、電源込みで39g。

合わせてもレギュ達成可能!!

プロトタイプ

ver0.1

重量は限界ギリギリ。

土曜日に秋葉原を巡って部品調達及び脳内設計
そのまま徹夜して一晩でモジュールの使い方の確認バネ機構の作成回路の作成機体っぽくまとめる
そしてそのまま、大宮で行われた工作会に参加
この2日間は我ながら相当アクティブだったと今さながら思う。
見た目的はほぼ素ケース
スイッチをうまく押せないので、反則シュートによる動作ではあったけれど、これで遠隔マインヒットっぽい動きをした時点である程度満足していた。
でも、もっと性能を上げたいと思い立ってしまい、試行錯誤していたうちに、デビューから正式公開まで8ヶ月もの間が空いてしまった

リチウムポリマー電池ではなくコイン電池×2で動作。
電池消費が激しいので運用コストは高め

ver0.2~0.3

羽がつき、ようやくルールを守ったまともなシュートが可能に。
分離側の機構部分もあれこれ修正。

ver0.4


ソレノイド側のみリポバッテリー化。

ver0.5

ソレノイド、受信機どちらもリポ化。

回路的には現在とほぼ同じ。

今よりも重い昇圧モジュールを使っていたけど、出力は上だったので、発動安定性はこの時がピーク


リポによる軽量化のお陰で分離機側がかなり軽くなった。

重量に余裕が出来たので、分離器側に透明カバー、本体側に贅沢に防振ジェルを貼り衝撃から保護出来る今の形に。

弱点

無論圧倒的に強いかというとそうでもなく、弱点がかなり多い

軽い

分離機の宿命。単体では軽い
その為相手に飛ばされやすく防御力は低め
せっかくマインヒットを重ねても、フリップアウト(場外、2ダメージ)許すと逆転されてしまう。

電池切れが起こる

電動機の宿命として電池残量との戦いが避けられない
長期戦になると電池切れしてしまう。
電動ギミックがすべての機体で電池切れは致命的。

また、コイン電池を使う場合、電池代が結構かかってしまう

安定性に難あり

大幅に改善を重ねたとは言え、ギミックが100%発動するとは限らない。
ギミック作動前提で動いたのにギミックが発動しなくて窮地に陥ることもチラホラ・・・

繊細

ある程度頑丈に作ったとは言え、単なる造形機と比べると遥かに繊細で壊れやすい。
重量機で全力で突っ込んでくる相手とかだと、ちょっと相手取るのは厳しい。

寒さに弱い

電池は寒いと使える時間が短くなってしまう
公園でよく遊ぶけど、冬の屋外ではすぐに動かなくなる。
逆に温かいところだと割りと安定して動作する。

専用シュートが難しい

この専用シュートは押さえる指の僅かな加減でシュートがブレる
超遠距離からの狙撃は困難。

また練習して習得したとしても応用が効かない
慣れればいけそうな気もするけれど、たかが1ネタのために費やす労力としては割に合わない

名前の由来

もともとのデザインテーマは「人工衛星と宇宙船」
「スペース」は空間。
無線により空間を縦横無尽に活用できるから。
ちなみに初期モチーフは「人工衛星と地球モチーフ」だった。

「レスワイヤー」はワイヤレスのもじり。そのまま。

最後に

というわけで無線遠隔フリックス「スペース・レスワイヤー」でした。
まだまだ性能向上させたいとは思うけれど、概ね満足。

自分で考えて調べて聞いて、物を作るというのは技術力を上げるには本当におすすめ
今回も遊び感覚のくせに、かなり勉強になった。

秋葉原のお店等を教えてくださり、色々と相談に乗ってくださった知人。この場を借りてお礼申し上げます。
ありがとうございました。

今回習得したノウハウ

・無線モジュールの使い方
・秋葉原での工作材料調達マップ
・リポバッテリーの扱い方、充電、管理方
・電池は低温に特に弱い
・軽量化のノウハウ
・防振ジェルは重い

余談

送信機に使用した27A電池
最初は誤解したけど27Aというのが名前
決して「12V(ボルト)、27A(アンペア)」とかいう異次元の性能を持つ危険物ではない

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