昨日紹介したフリックス「リベリオン・フェザー」のメイキング。
メイキング
1:CADによる設計
2次元CADを使って設計。
使用したCADはDraftSightのフリー版。
この段階であれこれ試行錯誤して、なるべくベストな形に設計する。
設計後は、1枚の紙上になるべく多くの部品が並べられるよう配置し、1分の1サイズで印刷。
今回はこの製図がそのまま材料への下書きになるので、ドリルで穴を開ける丸穴の中心に大きめに十字線を入れておくと穴あけ時に中心が出しやすい。
2:型紙をプラ版に貼る
今回は余ってたプラスチック材に配置していくので型紙を分割してから貼っているけど、まだ四角いままのプラ板から加工を始めるなら予め効率よくパーツを取れるうまい配置の型紙(図面)にしておくのも手。
1分の1サイズで印刷した型紙をプラスチック板に両面テープで貼り付ける。
両面テープは線の上は隙間なく貼ったほうが良い。
加工後剥がすので、強い両面テープだと剥がすのが大変。
おすすめは、ナイスタック(ニチバン)の「しっかり貼れてはがしやすいタイプ」(ピンクのやつ)。
その名の通り加工中にズレないくらいにはしっかり貼れ、比較的はがしやすい。
3:大まかに切り出す
お好みの工具で大まかに切り出す。
4:もう少し切り出す
割ったりしないように注意ながら、線を残しつつ線の近くまで切る。
切り過ぎ注意。
ドリル穴やくり抜き穴等も開けておく。
5:線にあわせて削る
ヤスリやルーター等で線に合わせて切り出す。
注意点はビット、ヤスリをまっすぐ当てないと斜めに線を超えて削ってしまうおそれがあること。
とはいえ、まっすぐ当てるのは結構難しい。
6:型紙を剥がす
両面テープで貼った型紙を剥がす。
接着後、全体として削り上げるので、この時点では細かい凸凹は気にしないでOK。
7:パーツを揃える(下段)
必要なパーツは
・底
・下段上部のC型のパーツ①(後方に凹みあり)
・透明羽×2枚
・羽部分前方
・下段上部のC型のパーツ②(後方に凹みなし)×2
の7枚。
削って仕上げる。
底パーツには皿ビスの頭が入るように円錐形に穴を広げておく。
8:パーツを組む(下段)
パーツ同士を接着剤で接着する。
今回は軽量化したかったので、接着剤もなるべく少なめに。
羽は可動ギミックなので接着せず、他の部分を接着後にプラビス&プラナットで固定する。
9:削って整える(下段)
接着したパーツ+羽を一つの塊としてアッパー形状になるように削り上げる。
ここは結構削るので、電動ルーターがあると楽。
今回はこれで3g近く軽くなった。
10:パーツを揃え、組む(上段)
下段と異なり、同じ形のパーツをひたすら作る(計アーチ状8枚+扇形状2枚)。
作ったあとは接着。
アーチ状の部品を接着したら凹凸を消すようにまとめて削り上げる。
その後、アーチと最上部パーツを貼り合わせる。
左右がある、パネルパーツと最上部パーツが紛らわしいと間違えやすい要素が多い。
向きには注意。
11:組み上げる
・底部分(上記9)
・上パーツ×左右各1つ(上記10)
・パネル×2枚
・フリスクケース(旧)
が揃ったら、これらを組み合わせ、パネル以外を接着し完成させる。
各パーツとフリスクケースの接着は細かい隙間ができがちな上、接触面積も狭いので、プラリペアで埋めつつ接着するのを推奨。(もちろん重量的意味で盛り過ぎ注意)
12:パネルを貼る
後のメンテナンスのためにパネル部分は接着せず強力両面テープで。
これでリベリオン・フェザーボディ完成!!
まとめ
・2次元CADによる設計→1分の1印刷→それを貼り付けてパーツを切り出す方法は、設計は好きだけど、手書きで線を引くのが嫌いなものぐさな人には非常におすすめ。
・きちんと噛み合う可動ギミックを作るなら画面上で干渉が確認できるCADは便利。
(フリー版DraftSightには特に干渉チェックに便利な機能がないため、パーツをコピー→回転させて角度を変えて配置→目視で干渉がないか調べるという割とアナログ的な方法だけど)
・フリーハンドの作成と異なり、図面データさえ残っていれば、同一の機体の量産も可能。(量産する予定はないけど。)
・CAD上では簡単にコピーできるので楽に感じる設計でも、実際に切り出すとなると結構な手間。
・手法が手法なので、パーツを無心で削っている最中、2次元CADデータから直接パーツを切り出せるレーザーカッターへの物欲が高まってくる。(安価で白ABSを切れるレーザーカッターは現時点では無いけど)
以上、メイキングでした。
余談
実は先日公開したフリックス「スペース・レスワイヤー」。
その回路をカバーするパーツもCADによる設計で作った。
どう穴を開けるか事前に設計出来るので、デザインに拘ったバランスよく配置された穴を開ける場合にもCADは便利。
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