先日紹介したUSB Type-C仕様の「自作プラスチックヒーター」。
その組立について詳しく書いてみる。
概要や詳細は前回の記事を参照。
※自分好みの仕様で作成しています。
参考にする場合、各自調整をしてください。
また、自己責任でお願いします。
材料調達
・アルミパイプ(直径)
・ニクロム線
・シリコンチューブ
・ガラスチューブ
・手すり用の横受け
の5種類。
ガラスチューブとニクロム線は、事前の脳内設計では最適解がわからなかったため、2種類1ずつ購入。
土台となる木材は以前使った余りを使用。
今回は「USB-PD_Adapter PDA-01」+市販の充電器を使用した。
組み立てと加工
具体的な工作手順。
土台の準備
パイプのカット
ヒーターになるパイプを任意の長さに切り出す。
原則、配線スペースの分、土台よりは短くなる。
金属パイプの切断は「パイプカッター」があると楽。
切り口を潰さずきれいな断面になる。
縁の処理+断熱
断熱とアルミパイプの縁で怪我しないようするために何らかの対処が必要。
今回はシリコンチューブで保護した。
横受の取付け
アルミパイプと土台の木材を固定するため、横受3を使う。
横受とアルミパイプ+シリコンチューブの経が合わなかったので一工夫。
ガラスチューブ
ニクロム線がヒーター部分の金属に直接触れないよう絶縁する為にガラスチューブを使う。
ガラスチューブは地味にレアパーツ。
ホームセンターによっては取り扱いがない。
ニクロム線
「電気で発熱させる」用途でおなじみのニクロム線。
今回は電気コンロ100W用を使用4。計算もしやすい。
まずはニクロム線を必要な長さに切る。
ある程度計算して長さを決めることになるけれど、本来の用途である電気コンロよりも使う温度域が低いうえに、今回は電圧も低い。そういう要素が合わさって、素人には難しい部分。
さらに、仮に計算できたところでニクロム線がコイル状になっているせいで厳密に長さを測ろうとすると難しい。
ましてやニクロム線をガラスチューブ+アルミパイプに入れた際、表面にどれくらい熱が伝わるかは未知数。
どちらにしろヒーターの表面温度を160度に調整することは変わらないので、最終的には感覚でやった5。
切ったニクロム線をパイプの長さに合わせてなるべく均等に伸ばす。
これをガラスチューブ+アルミパイプの中に通す。
ニクロム線は高温になるので、はんだ付けが原則不可。
だから今回はビスとナットで簡単な端子台(?)を作って電源線へ取り付けた。
これで大まかな加工は完了。
動作確認+調整
基本的なヒーター部分が仕上がったら、適当に仮配線して動作確認。
回路的には20V出力に設定した「USB-PD_Adapter PDA-01」とヒーター部分を繋いだだけ。
電源を入れる瞬間はやはり緊張する。
初回は多少焦げた(溶けた)ような匂いがするので余計に怖い。
無事、熱くなるのが確認できたらニクロム線を短くしながら温度調整。
熱する→温度測定→冷ます→ニクロム線をカットするを繰り返す。
うっかり熱いままヒーターに触ってやけどしないように注意。
温度計測には市販の料理用の温度計6を使用した。
温度が反映されるまでかなり時間がかかるのでのんびり待つ。
ちなみに非接触で素早く温度が測れる「放射温度計」は、ヒーター表面が金属で反射してしまうため残念ながら使えず。
仕上げ
調整が終わったら最後に仕上げ。
「USB-PD_Adapter PDA-01」を土台に固定して配線を整える。
「USB-PD_Adapter PDA-01」の底はほぼ平らだけど、出力する線を取り付けた部分が若干盛り上がってしまう。
だから、干渉する部分の土台側を軽くくり抜いていて木ネジで固した
配線止め金具や固定マウントを使うことも考えたけど、今回は今後の拡張を見据えてハーネステープで貼り付けるだけにした。
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