先日紹介したフリックス「リベリオン・ピッツァ」
その真髄、「モードチェンジ」について。
基本となるノーマルモードは元の記事を参照
パワーモード
まずは瞬間火力特化の形態。
バネギミック
概要
このモードの特徴はバネ(スプリング)を使った押出しギミック。
ロック機構は、フリックス用語では「バンキギミック」と呼ばれる1ものをベースに作成した。
シュート前に予めバネを縮めて蓄積させておき、シュートして相手にぶつかるのと同時に開放することで、人力では出し切れない瞬間的な破壊力が魅力。
バネの蓄積状態。この状態でバネが見えないのもこだわりポイント。
外見上のイメージは「カットされたピザの一部が飛び出す」感じ。
実は『ピザの一部が飛び出したら面白いだろうな』という思いつき2こそ、この機体の出発点。
まさかガチの戦闘用ギミックとして生誕するとは思っていなかった。
運用
通常のシュートではあまり動かない相手でも・・・
バネの力を借りれば
相手を軽々ふっとばす高火力。
リベリオン系の近距離からの攻撃力の足りなさを補うために搭載したけど、あくまでもサブウエポン。
流石に最大火力ではバネギミックに特化した機体たちには及ばない。
リベリオン・ピッツァのバネギミックのこだわりポイントは
使わないときは完全円形
+
収納時はバネに一切テンションをかけない
の2点。
ギミック部分だけを独立したユニット化することで実現。
これにより「バネ未使用時は完全な円盤型機として運用できる」「圧縮状態でロックをするわけではないので未使用時に暴発の危険性がゼロ」3という理想は達成できた。
また、安全や劣化防止を考えて一般的にバネ機はバネを伸ばして保管・運搬するのがセオリーなので嵩張りがち。
普通の円型機のようにコンパクトになるのは、実際使っていると結構嬉しい機能だったり。
変形手順
ギミックはシャーシに取り付けて固定する構造にした。
シャーシとギミックを直接取り付けるとこんな感じ。
ボディとシャーシを付けるときは、先にボディとギミックをあわせた状態にしてからシャーシを取り付ける。少しコツが居る。
ギミックはあくまでもボディ扱いなので、少し複雑になったけど、レギュレーションは満たしている。
ボディとギミックの付け外しのイメージはこんな感じ。
(実際はシャーシの付け外しが必要だからもう少し手間がかかる)
『ギミックだけが外れそう』という懸念はもっともだけど、ボディとシャーシでしっかりと抑え込んでいるので外れることはまず無い。
やや変形が面倒なので『本当はモードチェンジしたほうが優位に立ち回れそうな気がするけど、このモードのままでも十分行けるか・・・』という思考に陥りがちなところもパワーモードの欠点。
フェザーモード
もう一つのモード
リベリオン・ピッツァ
~フェザーモード~
概要
かつて作った「リベリオン・フェザー」に搭載した翼展開ギミックを今作でも採用4。
効果は攻撃範囲の増大。
主にマインヒットで役立つ。
フェザーとの違いは主に2点。
1つ目は羽の展開向き。
フェザーは後ろから前方に開くのに対し、ピザは前から後方に開く。
この方法だと何かに接触しても翼が閉じず、飛ばしたい相手に力が伝わりやすい。
2つ目が強度。
軽量化5のためギリギリまで削った上に透明ABSだった前作と異なり、ある程度幅をもたせた白ABS製。強度面では強化されている。6
また『透明で接触が見にくい』という問題点も改善した。
もちろん、必要に応じて片方の翼だけの展開もOK。
運用
試合をしていると、円盤状態ではぎりぎりマインヒット出来ない状況がよくあるけれど・・・
ウイングを展開すれば軽々ヒット可能。
ブレイクモード
機体後方が伸びることで、シュートエリアを拡張するように変形。
これに関しては片側のみ伸ばして使うのが主。両側を開く必要性がない。
フェザーモードとブレイクモードの変形はどちらも、機体下部の穴からパーツを少し押し出し、引っぱり出して展開する仕組み。
ブレイクモードへ変形する時、どちらに押し出せば良いのか忘れがちなので矢印を書き込んだ。
ブレイクメイス
シュートする場所を相手に密着させて打つ技「ブレイクメイス」。
円形機ではどうあがいても不可能だった技も使用可能に。
モード名の由来もブレイクメイスから。
ただ、丸みがあるのとリーチの短さで、本家ブレイクメイスほどの火力は出ない。
とはいえ、蓄積状態になったままのバネ機には効果抜群。
自機は回転運動なので殆ど動かず、相手のみを一方的に気持ちよく吹っ飛ばす。
パワーモードで正面から突っ込むと反発で自分も吹っ飛ぶ可能性大。
応用
このモードは応用力が妙に高く、ブレイクメイス系の技以外も色々と出来る。
まず、ただのシュートポイント7よりも遥かに純粋なスピンシュートが打ちやすい。
円形状もあって遠心力が強くかかるので、振り払い性能も高い。
シャーシを工夫すれば長時間回転もできそう。
さらにジャンプに打ちにも対応。
スペシャルモード
「フェザーモード」と「ブレイクモード」の同時使用。
ブレイクモードのスピン力でフェザーモードの薙ぎ払いを行うため、軽いものを自在にふっとばすことが得意なモード。
具体的に言うとマイン取り扱いに特化した形態。
近距離マインの除去
自機・相手・マインが密集している状態だと、マインヒットを決めても次に相手がマインヒットを返してくる状況に陥りがち。通称マイン合戦。
こちらがHP有利な状況ならともかく、基本的にはジリ貧8。
そこで今回の薙ぎ払い。
指の力で回転させてマインを飛ばしつつ、腕力で前進させるシュートをすることで・・・
(写真撮影のためにマインをあまり飛ばさなかった9。実際はもっと遠くに吹っ飛ばす。)
これで一方的にマインヒットを決められる!!
相手から始まったマイン合戦も仕切り直せる。
超遠距離マインヒット(必殺技)
円盤機体に慣れていて、シュート時にスピンの掛かり具合を調整できる技量10があれば、こんな技も可能。
通常は絶対にマインヒットが成立させられない位置。だけど、スピンを掛けながらシュートすることで・・・マインを任意の方向に打ち出す。(払い飛ばす?)
名付けて
「ピザの配達!!」
一見、「ビザを配達する」は「Delivering pizzas.」だから文法としておかしく思えるかもしれないけれど、「ピザが配達する(Pizza delivers.)」なので、何も間違ってはいない11。
機体性能とプレイヤースキルが合わさって初めて為せる「必殺技」。
理論上はフリックスでは極めて珍しい超遠距離戦を仕掛けられる。
遠距離攻撃なら、危険なギミックを持つ相手に近づかなくて良いのはアドバンテージ。
失敗すると「無駄にマインに接近しただけで終わる」という危機に陥ってしまうことがある欠点も。
この技の一番の問題は、難易度がかなり高いこと。
現時点では、遊びでやっても1/10程度の成功率しか無い。
対人戦12では緊張で成功率が落ちることを考えると、まだまだ修業が必要そう・・・
応用:相手を飛ばす
マイン用途以外にも、状況によっては相手をふっとばすのにも使用可能。
密接中の相手を変な方向に押し出すことも出来るし、容赦がないけど分離してしまった機体の一部を場外に弾き飛ばすときにだって使える。
その他機能
バック
近年の実戦機はバックが出来るように後方にも引っかかりを設けたシュートポイント13が定番になりつつある。
円形では、バックしたい場合はその場180度回ってシュートすればいいだけ。特に専用のギミックは設けなかった。
ステップ
リベリオンシリーズでは対応が難しかったフリップスペル「ステップ」14に対応。
ピザの耳部分のリングに引っ掛ければステップがこなせる15。
おまけ:全展開モード
パワー・フェザー・ブレイク全てのギミックを同時に展開したモード。
なんとなくボスキャラっぽい威圧感が有る。
一見凄そうだけど全ての機能を同時に使う場面機会は皆無。
実用性は全く無い。
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- 最初にスプリングで大暴れして時代を築いた名機が由来。[↩]
- いつか作りたいネタ機としてのアイディアストック。[↩]
- シュートミスでギミックが発動せず蓄積状態で残ってしまった場合、敵の攻撃で暴発する危険性はある。[↩]
- 役立つ場面も確かにあったけど、自滅フラグだった気がしなくもない。[↩]
- フェザーは重量のある分割ユニットと同時運用することを想定していた[↩]
- フェザーも一度も壊れていないけど。[↩]
- ラウンド形状[↩]
- 勝利時のHPがポイントとなるような大会ルールでも無駄にポイントを減らすことになってしまう。[↩]
- これだと次のターンに反撃される。[↩]
- アクティブシュート時にシュートポイントを少しでも奥に押し込むため半回転させる時によく使う[↩]
- あえて言うなら、他の機体には使にくい名前なのが問題点。[↩]
- 特に大会ルール[↩]
- あるいは変形。[↩]
- バリケードを機体の上面に機体を引っ掛けて移動出来る追加特殊ルール[↩]
- もっとも、この機体で「ステップ」使うかは別だけど・・・[↩]
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