回転吸収特化の左回転ベイ「ファブニル」シリーズもGTレイヤー化。
ファブニルがこのタイミング(4月後半)で発売されるのは早いようにも感じるけれど、初代ファブニル「ドレインファブニル」の発売もこの時期だったことを考えると妥当なのかもしれない。
ますますGTはゴッドのセルフアレンジ疑惑が・・・
もともとファブニルシリーズが好きだったのに加えて、たまたま特殊カラーを入手出来たので、使いみち等も交えて簡易レビュー。
歴代ファブニルシリーズと
シールは適当。本来は赤いシールが貼られる。
左から「ウィザードファブニル(GT)」「ガイストファブニル(超Z)」「ドレインファブニル(神)」。
色合いやデザインはしっかり同系統でまとめられていて、後継機であることがわかりやすい。
とはいっても、ガイストファブニルとウィザードファブニルの方向性はだいぶ異なるので、ドレインファブニルから2系統の進化をしたって考えたほうががしっくり来る気がする。
付属のパーツ
GTチップ:ファブニル
ゴッドチップの名残であるファブニル中心の緑の玉も一応健在。
GTレイヤーのデザイン上、中心部分の大半がウエイトなので申し訳程度の緑ではあるけれど、回転しているといい感じにアクセントになっていて非常にかっこいい。
ロックの爪の形状はどノーマルな4段階ロック。
いわば左回転版「ドラゴン」。(ファブニルもドラゴンというのはおいておいて)
重量は約2.8g。
案の定、右回転用と左回転用でGTチップとベースの互換性は無い。
ウエイト:閃
6箇所全ての溝に重い部分があるバランスの良いウエイト。
ただし、裏面はかなり肉抜きされている。
なので軽い。約7.7g。
バランスは良いけど軽めなあたり8ダッシュディスクを彷彿させる、まさにファブニルらしいウエイト。
ベース:ウィザード
全体に相手の回転を吸収するためのラバーを備えた左回転専用ベース。
ラバーに可動ギミックを搭載する方向に進化したガイストファブニルとは異なり、こちらは純粋に外周のラバー部分の面積が増えている。というかほぼ全周網羅。
GTレイヤーなので径も大きい。(軽自体はガイストと同じくらい)
重量は約11.9g。
かなりロマンがあるパーツだけど使いこなすのは難しい。また、少し不良(?)がある。(後述)
ディスク:ラチェット(Rt)
プラスチックのフレーム(?)部分が時計回りはするけれど、反時計方向には回らないラチェット機構が仕込まれたディスク。
傾いたりしてフレーム部分が浮いたときは、どちらの方向にもフリー回転するようになるギミックも搭載。
最後の粘りで高価を発揮してくれる・・・かもしれない。
クラッチ機構は非常にシンプルでメタル側とプラ側にそれぞれラチェット用意の歯を付けただけ。
ちょっとコツが居るけど、分解するとクラッチの構造がよく見える。
クラッチ機構をここまで簡素かつ効率よく組み込めるのかと感服するしか無い。
重量は約27.5~27.9。個体差あり。
ドライバー:ライズ(Rs)
先端形状は持久タイプでよくある形状1だけど、その周りに無可動の円形ガードを付けることによって、倒れることなく自立する持久タイプのドライバー。
可動ギミックは一切無し。
残念ながらファブニル伝統の着地の衝撃を吸収するバネギミックも無い。
だけど動き自体は意外にもファブニルらしさを継承していて、傾いて円形部が地面に設置すると一瞬急加速することがある。
最初に暴れてから持久的な動きへ変化させる運用も可能。
扱いやすくなった2アブソーブドライバーといった感覚で使える。
最初はネタパーツかと思っていたけれど、色々な使い道が見つかりそうなドライバー。
可動ギミックもなく製造コストが低そうなので、フリューゲルドライバーのように今後のランブーでよく目にしそうな予感がひしひし・・・
シューター:ライトランチャー
無回転が売りなのを口実に、てっきりランチャーが付属しないブースターでの販売と思いきや、普通にランチャー付きのスターター。
金プラのライトランチャーLが付属。
何気にベイブレードバースト初のライトランチャー付き左回転ベイブレードだったりする。3
ゴールドターボVer
ウィザードファブニルは低確率で当たるレアカラーとして全体が金色になった「ゴールドターボver」が入っていることも。
箱を開けた時点で判別可能。
今回はたまたま当てることが出来た。
レイヤーと一緒にゴールドターボVerである事を説明する紙が入っている。
レアが当たったのは嬉しい。
でも今までの「元が赤系の機体のブラックカラーver」とは異なり、元々金色のファブニルの金色(ゴールドターボ)Ver。
同系統の色なので、あまり違いが無いので正直地味。
変更点
通常版とゴールドターボVer
変更されているのはGTチップと、ベースのみ。
ウエイト、ディスク、ドライバー、シールに変更は無い。
GTチップ
ベースとなるプラスチックの色がクリアオレンジからゴールドに変更。
通常版同様に、龍部分は金に塗装されている。
せっかく金色に統一されているので、赤いシールを貼らない方が綺麗かも。
残念ながらファブニルらしい緑の玉はオミット。
ぶっちゃけ単に製造コストだけみたらゴールドターボVerの方が安そう・・・4
現時点では左回転用GTチップが通常カラーのファブニルとゴールドターボのファブニルしかないので、デザインの組み合えを楽しむめる貴重なカスタム要素。
ベース
ラバーが濃青からクリアイエローに変更。
これはこれでかっこいいけれど、どこがラバーかわかりくいという欠点が。
結局追加購入
ゴールドターボVerも悪くはないけれど、正直ファブニルは通常カラーがかっこよすぎる。
なのでレアカラーが当たったとしても、通常カラーのファブニルも欲しくなる。
一応メーカーに言えば通常カラーに交換してくれるとはいえ、せっかく出てきたレアカラーを手放すのも何か惜しい。5
そんなわけで、結局
ウィザードファブニルを追加購入。
↓
2000円以上買うと斬ウエイトが貰える。
↓
2000円達成のためランブー1つ追加購入。
見事にタカラトミーの戦略にハマってしまった感がある。
よりゴールドに
せっかくのゴールドターボVerでも、ウエイトが通常のままなので一部が銀色になってしまう。
完全に金統一。
誰が呼んだか成金。使い手が金持ちキャラなのである意味お似合い。
使い勝手
無回転 ウィザード・ゼロ
ウィザードファブニルの謳い文句は「無回転でからでも相手の回転を吸収して勝てる」こと。
『「手回しでも勝てる」を越えようとするとこれしかないよなぁ・・・』と一応は納得できる理屈6。
実際は必殺技というよりも、やられる側が頑張って初めて達成される一種のチャレンジ。
一人遊び用モードという印象。
ドレイン性能(ラバー)
正直に書くと、レイヤーのラバーが多すぎて確かにドレイン性能は高いけど、それ以上に相手に回転を与える性能が高すぎる。
また、最後に傾いてレイヤーが地面に触れた時にラバーがブレーキになってすぐ止まってしまう。
そのため右回転攻撃型には勝てても、右回転持久型相手だと、ほぼ確実にギリギリで半回転ほど負ける。
接待用としてはこの上ないけれど、真面目に安定して勝とうとすると非常に難しい。
不良(?)
構造上の不良なのか仕様なのかはわからないけど、ベイを組み上げた状態で、レイヤーとディスクの間に指を差し込むように斜め方向に引っ張ると外れる事がある。
原因はベース内のドライバーが引っかかる部分の穴径が僅かに広く、ドライバーが片方に寄った時に爪が外れてしまうため。
(やればやるほど爪部分が削れてより外れやすくなってしまうのでやりすぎ注意。やらないに越したことはない。)
今までの他のレイヤーでは同じことをやっても外れることはなかったので、おそらくファブニル固有の症状。
一応2個買って2個とも確認。
幸い自分の個体では外れはするけど、試合にはそこまで影響なさそうな程度の硬さはあった。
この影響なのか、チップの外しが非常に固く、気軽にウエイトの交換がし辛いのもファブニルの痛い所。
カスタマイズ
どうしてもウィザードファブニルを使いこなしたくて、あれこれ試した結果辿り着いたカスタムについて。
同日発売だったジャイアンツ仕様のグランヴァルキリー.Z.H’は何かと相性の良いパーツが揃ってる。
色もファブニルとあわせているあたり公式で狙っているんだろうけど。
烈ウエイト
ファブニルはドラゴンが3匹配置されているデザインなので、3箇所に重りが偏っている烈とは相性は良さげ。
残念ながらグランヴァルキリーには付属しないので、通常版スラッシュヴァルキリーが必要。
ゼニス+ライズ
傾くとレイヤーのラバーが接地してしまう。
この致命的な問題を唯一解消できるドライバーがライズドライバー。7
『どうせ倒れなくするなら、倒れたら即終わりのラバー付きディスク「ゼニス」も併用してしまえ』という一種の開き直りがこのカスタム。
ゼニスディスクを付けるとウィザードのラバーが無い部分をちょうど補うことが出来るため、完全に全周にラバーを配置できるのでロマンはある。
右回転相手には結構粘り勝ち出来る。
ただし、ロックが柔らかめなので、対左相手に高確率でバーストされるという致命的な欠点が・・・8
ゼニス+ホールドダッシュ
かつてドレインファブニルとホールドを合わせてた人からすれば待望の組み合わせ。
ロックのゆるさをカバーできるので積極的に攻撃型としての運用も可能。
ラバーを引っ掛けて相手のバーストを狙う。
でも、悪くはないんだけど、傾いたら即止まる。
これも『どうせ傾いたら終わりなので「ゼニス」』という開き直り。
右回転時持久型にギリギリで勝てないという欠点はそのまま。
ただ、対左回転のバースト性能は高い。
ゼニス+クイックダッシュ
上記のカスタムをドレイン戦法を完全に捨てて、より攻撃寄りにしたアレンジ。
レイヤー・ディスク・ドライバー全てがラバー装備の「意地でも引っ掛けバーストしてやる」という破壊衝動に溢れたカスタマイズ。
プルーフ+デストロイダッシュ
プルーフを付ければ最後に傾いてもレイヤーのラバーが接地しなくはなる。
でも、やっぱり競り負ける率の方が高い。
決して悪い組み合わせではないけれど、そもそもこれをするなら素直にガイストファブニルでやった方が強いような…
ドレインファブニル+ラチェット+ホールド
神時代の強力なカスタム「ドレインファブニル+ヘビー+ホールド」の強化版。
低速バースト率が高い+吸収して粘るという当時の強さはそのままに、ラチェットディスクのおかげで弱点である「軽い」「下からの攻撃を吸収できない」をカバーして帰ってきた。
もちろんホールドダッシュにするのもあり。
ウイザードファブニルのカスタマイズでは無いので負けた気がするけれど、今回試した中では圧倒的に強かった。
その他
使い手
今回のファブニルは金道フミヤモデル。
フリー・デラホーヤモデルでは無くなってしまった。
フリーがいいキャラ&前作でガイストファブニルが破壊されて終わってしまっただけに使い手交代は少しさみしい。
でも、フミヤもライバルキャラ(兼最終的に仲間的立ち位置になる金持ちキャラ。要するにワキヤ枠)としてのスペックは高そう。
GT終盤にはファブニルの使い手がフミヤでよかったというキャラになっていることを願うばかり。
また、番組の尺的に厳しそうではあるけれど、前作のエクスカリバーのように、フミヤのトレーニング回か何かでフリーがウィザードファブニルをシュートするシーンを見てみたい・・・
最後に
せっかくレアカラーを手に入れたので使いこなそうと思って2日ほど真剣に検証したけど非常に難しい。
右回転に勝つ特化、左回転に勝つ特化は出来るけれど、両方の回転で安定しているカスタムは見つけられなかった。
よく言えばゲームとしてのバランスは非常に良い。
なんだかんだ言ってもドレイン戦術はハマると強い。
超Z終盤の強力なベイを使っているときの相手として、GTレイヤーの中では一番怖いのも事実。
以上ウィザードファブニルでした。
コメント